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 弁護士・公認会計士  洪 勝吉

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中小企業の株主総会の運営1ー議長の役割

今回からは、株主総会の具体的な運営方法について見ていきましょう。
株主総会の決議の方法に問題があると、総会決議の取消原因になります(会社法831条1項1号)ので、注意が必要です。

株主総会の議長になるのは誰か

通常の株主総会

株主総会は会議体ですので、株主がごく少数であるといった場合でない限り、会議の進行役としての議長の存在が不可欠です。
株主総会の議長は株主総会の議事運営の主宰者ですので、株主総会は、議長の開会宣言に始まり、閉会宣言をもって終了します。
ただ、現行の会社法には、議長を誰が務めるかについては定めがありません。
会議体の一般原則に従えば、会議体の招集をした者が仮議長になり、自薦他薦で候補者を募ります。
候補者が複数になれば、順に賛否を問い、過半数の賛成を得られた者が議長になるという流れになります。

議長になりうる資格についても、会社法には定めがありません。
会議体の一般原則からすれば、会議体に出席する権利がある者でなければならず、株主総会について言えば、株主はもちろん、取締役や監査役も議長になる資格はあります。

株主総会の冒頭で、先ほど述べたような議長の選任手続を行うことは手間がかかりますので、通常は、「株主総会の議長は、代表取締役社長がこれにあたる。社長に事故があるときは、あらかじめ取締役会が定めた順序により、他の取締役がこれにあたる」といった定めが定款に置かれ、議長が決められています
この定款の定めは、手間を省くための便宜的なものですので、これと異なる取り扱いをする場合に、定款変更の手続(特別決議など)を経る必要はないと理解されています。
そのため、株主総会で議長の不信任決議が過半数により可決されれば、この規定の効力が停止し、株主総会で選任された者が議長になると考えられます。
 

少数株主が招集する株主総会

少数株主が招集する株主総会においては、上記のような定款の定めは適用されないと理解されています。
この定めは取締役が招集する通常の株主総会を想定したもので、少数株主が招集する株主総会では公正な議事運営が期待しがたいためです。
この場合は、招集権者である少数株主が仮議長となり、先ほど述べたようなやり方で、株主総会の冒頭に議長を選任することになります。
 

議長に特別な利害関係があるとき

株主総会の議案について、議長に特別な利害関係がある場合であっても、議長を交代する必要はないと考えられています。そのため、株主総会で議長の不信任決議が可決された場合を除いては、議長を交代する必要はありません。
会議体の一般原則に従えば、議長に特別な利害関係のある議題については、議長の職を退くのが通常ですが、株主総会では特別な利害関係のある株主にも議決権がある(会社法831条1項3号)とされたことから、株主総会の議長についても、交代の必要はないと理解されています。
ただ、特別利害関係のある議長により、不公正な議事運営がなされた場合には、決議の取消事由になる場合があります(会社法831条1項1号・3号)。
 

議長の権限はどのようなものか

株主総会の議長の権限については会社法に次の定めがあり、株主総会の議事運営の主宰者であることが明確にされています。

会社法第315条
1 株主総会の議長は、当該株主総会の秩序を維持し、議事を整理する。
2 株主総会の議長は、その命令に従わない者その他当該株主総会の秩序を乱す者を退場させることができる。

議長は、議事日程に従って、招集通知に記載された議題について、株主総会としての意思を公正かつ円滑に成立させる職責を有します。(ただし、取締役会非設置会社の場合は招集通知に議題を記載する必要はありません)。
議長の職責としては、法令・定款に従って、議事運営をすることが第一です。
次に、できるだけ能率的に議事を進行することも重要です。重複した議論や、議題と関連性の薄い意見、無意味な長口上などは、会議の効率的な運営においては避けるべきであり、そのために必要な措置を講じることもあります。
 

議長権限の具体例

議事の運営は議長の権限ですので、議長が自ら判断できます。
例えば、質疑の打ち切り、休憩に入るか否か、退場命令、議案の審議の順序変更、決議事項の一括審議、採決方法などです。

議長には発言を許可し、停止する権限がありますし、複数の者が発言を求めた場合には議長が発言者を指名する権限があります。
許可された者も発言が議題と関連性を有しないものや、繰り返しにすぎないものであれば、発言の中止を命じることもできますし、発言の時間を制限することもできます。
特定の者に発言を独占させることなく、公平に発言できるように整理したり、総会の目的事項について相当の審議をしたときは、審議を打ち切ることもできます。

以上に関して株主から動議がなされても、議長の議事運営権についての権限発動を促すものにすぎませんので、議場に諮る必要はありません。
ただ、円滑な議事運営という意味で、議場に諮ることも実務的な対応としてはよくあります。

他方、議事運営に関するものでも、総会提出資料を調査する者の選任(会社法316条1項)や延期・続行(法317条)、会計監査人の出席要求(法398条2項)については、議場に諮ることが法定されています。
また、議長に対する不信任動議についても、自身に関するものですので、議場に諮って判断を仰ぐことになります。この際、議長を交代する必要がないことは先ほど述べたとおりです。

 

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